2012-05-28 Mon
指をのどぼとけに当てて book を発音すると、「boo」のときはどぼとけが振動しますが、「k」のときは振動しません(「ku」と発音すると振動します)。振動する音を「有声音」、振動しない音を「無声音」と言います。英語の発音には無声音(f, k, p, s, t)がありますが、日本語は全て有声音の母音で終わる(a, ka, sa, ta, na, i, ki, si, ti, ni, など)ので、日本語の発音には無声音がありません。複数の名詞や三人称単数現在形の動詞に「s」を付けるとき、その名詞や動詞が無声音(f, k, p, t)で終わる場合、その「s」も無声音(s ス)で発音します:books, breaks(破れる), surfs(サーフィンする), hops(跳ぶ), hips, pets, minutes, など。
その名詞や動詞が有声音で終わる場合、その「s」も有声音(z ズ)で発音します:boys, girls, hands, など。
しかし、別の単語だと、話が違います。例えば「have」は有声音「ヴ v」で終りますが、その後に無声音「t」で始まる単語「to」が続くと、「have to ハヴvツー」ではなく「ハフfツー」と発音します。つまり、無声音「t」に影響されて、有声音「v」が無声音「f」になるのです。無声音「f」で発音する方が言いやすいからです。その他の例は、「has to ハズzツー」ではなく「ハスsツー」と発音し、「もちろん of course オブvコース」ではなく「オフfコース」と発音します。
これとよく似た現象を紹介します。4は「four フォー」で4番目は「fourth フォースθ」、7は「seven セブン」で7番目は「seventh セブンスθ」ですが、5は「five ファイヴv」で5番目は「fiveth ファイヴスθ」ではなく、「fifth フィフスθ」と言います。つまり、「five ファイヴv」の語尾の有声音「v」が次に無声音「thスθ」を付けると、有声音vと無声音θを続けて発音しにくいので、「有声音v」を無声音「f」に変えて発音しやすいようにしたのです。15を「fiveteen ファイブvテイーン」と言わずに「fifteen フィフfテイーン」と言うのも同じ理屈です。25th ツウエニーフィフス、35th なども同じです。
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